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単振動とは?
単振動とは?
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高校物理における単振動の容易な捉え方
高校物理において、単振動とは簡単に言えば"周期性"を伴う運動と考えていただいて問題ありません。要は"周期的に同じ動きを繰り返している"だけのことです。その条件を満たすために具体的にどのような要素があるかを以下で考えてみます。
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単振動を紐解く要素は、振動中心、振幅、固有振動数の3つのみ
バネ連結モデルでも良いのですが、まず、単振動は"ある一定の位置に常に戻ろうとする"運動です。この"一定の位置というのが振動中心、運動は中心位置からどこまで離れるか?を考える必要があり、中心から最大減に離れた位置までの距離を一般に"振幅"と呼んでいます。あとは、周期的に同じ運動を繰り返している訳ですから、1周期あたりどの程度の時間を要するのか?という情報が必要ですよね?この時間を周期と呼びます。
バネ連結水平型
単振動を具体例で理解しよう!
バネ連結水平型
単振動を具体例で理解しよう!
バネ連結水平型
単振動を具体例で理解しよう!
バネ連結水平型
単振動を具体例で理解しよう!
振動中心・振幅・周期の3つを求めることだけ意識する!
左図において、ばねが自然長のときの質量mの物体の位置をx=0とします。物体の位置をxとすると、x>0、x<0 いずれの場合も物体はばねから復元力を受けます。復元力の向きとxは常に逆符号につき、物体に関する加速度をaとすると、運動方程式は
ma=-kx
と表されます。式を整理すると、
a+(k/m)x = 0 ・・・・・・・・① となることが分かります。
力学モデル固有の振動数(:固有振動数、高校物理では角振動数とも言う)をωとおけば、①式は
a+ω^2x = 0・・・・・・・・②
となります。ところで、角速度ωに周期Tを掛けると2πになることから
ωT = 2π・・・・・・・・③ が成立します。
つまり、運動方程式よりωを求めれば、周期Tを求めたも同然です。
さて、次に振動中心について考えます。
振動中心とは力がつり合う位置を指す
中心位置が持つ意味を理解しよう!
振動中心とは力がつり合う位置を指す
中心位置が持つ意味を理解しよう!
振動中心とは力がつり合う位置を指す
中心位置が持つ意味を理解しよう!
振動中心とは力がつり合う位置を指す
中心位置が持つ意味を理解しよう!
論理はすべての力学モデルに適用される
振動方向での力のつり合いを考えます。このモデルでは、ばねによる弾性力以外の力は物体に作用しないため、x方向での力のつり合い位置は
x = 0 となります。これが振動中心となります。振幅はx=0からバネが最大に伸縮した位置ですよね。周期は先ほどの運動方程式から求めました。
ところで、単振動の理論解析にこの3つ以外の要素があると思いますか?答えはノーです。つまり、この3つの要素を求めることが単振動問題を解くことそのもに等しいと言っても過言ではありません。
さて、左図からあることが分かります。
x > 0のときは弾性力の向きはxの負の向き、x < 0のときはxの正の向きだと分かります。言い換えると、常にx = 0、つまり物体は常に振動中心位置へ戻ろうとしていませんか?その通りです。入試問題は力学だけでなく、他分野との複合問題を好む傾向があります。しかし左図のように物体が常に一定の位置へ戻ろうとする(復元力が作用している)ことを見抜けば、その物体の運動を単振動として解けば答えが出るということです。あとは先述の通り、
1.力のつり合いから振動中心を求める
2.振幅は問題文から読み取るか、または力学的エネルギー保存則より求めることが可能
3.運動方程式を立てた時点でω(固有振動数)は求めたも同然
上記の1.~3.は型に嵌った作業のようなものです。
難問を解くカギはやはり、物体の運動が単振動かどうかを見抜けるかどうかにかかっています。
でも、もう見抜けますよね?
モデルが変わっても原理は同じ
図1のように、水平から角度θを持つ斜面に質量mの物体がばね定数kのばねと連結されている。ばねのもう一端は固定されている。ばねがdだけ伸びた位置で物体に作用する力がつり合ったとする。斜面下方向にx軸を取ると、物体のx方向に関する力のつり合い式は、
mgsinθ = kd
⇄ d = mgsinθ/k
となる。この状態からxの正の方向にaだけ物体を移動させ、その後静かに手を離すと物体の運動は単振動となる。
〈解法〉
物体に作用する合力の向きがx > 0であれば物体はxの正の方向へ動き、合力の向きがx < 0であれば物体はxの負の向きへ動く。明確に分からない時は図示することをオススメします(検討図)。図2の状態から読み取れば、物体は常に合力のつり合う位置に戻ろうとしていることが分かります。ちなみに、つり合い位置はx = dでしたよね。単振動に必要な条件は3つ、
1.振動中心(力のつり合い位置)
2.振幅
3.固有振動数(角振動数)
の3つのみです。
1.はx = d、2.は付与条件からaと分かります。3.は運動方程式を立てれば自動的に分かるので、
物体に関する運動方程式を立てます。
振動中心がx = dより、物体に作用する加速度をbとすると運動方程式は以下のようになります。
mb = -k(x-d) ・・・・・・ ①
とこで、加速度bは物体の位置に関する2階微分につき、
b = d^2(x-d)/dt^2
と表すことができます。dは時間tに対して定数ですので、1階微分した時点で0となり、②式が成立します。
よって、運動方程式は
m・(d^2(x-d)/dt^2) = -k・(x-d)
⇄ d^2(x-d)/dt^2+ (k/m)・(x-d) = 0
となり固有振動数をωとおけば、ω^2 = k/m となることが分かります。
今回は、初期条件がx > 0 の最大側から運動が開始しているため、時間tに対して一般解は
x = a・cosωt
となります。
やはり、求めるべきは中心位置、振幅、固有振動数のみと分かりますね。
補足説明
ばねの最大縮み代(x < 0)を求める
補足説明
補足説明
ばねの最大縮み代(x < 0)を求める
補足説明
力学的エネルギー保存則から容易に求められる
図3を参照し、ばねの最大伸び位置( x= a )を位置エネルギー=0の位置とする。初期位置では物体の速度=0より運動エネルギー0、ばねによる弾性エネルギーは(1/2)k(a+d)^2、ばねの縮み代最大位置では速度=0より運動エネルギー=0、位置エネルギーはmg(a+d+a')sinθ、弾性エネルギーは(1/2)ka'^2となり、この運動は保存系で力学的エネルギー保存則が成り立つので、
(1/2)k(a+d)^2 = mg(a+d+a')sinθ + (1/2)ka'^2 ・・・・・・ ②
d = mgsinθ/kよりこれらの式からa'は
a' = -a-d、a-d、
a' = -a-dであれば②式にてa+d+a' = 0となり不適なので
a' = a-d(X = d+a' = a)
となり、振動中心からの物体の最大変位はX > 0、x < 0ともに同値であることが分かります。
浮力での単振動
浮力での単振動
力学モデルが変わってもやることは同じ
ばね連結の場合と同様に考える
図に示すような質量m、断面積S、高さがhの一様な形状の物体が水面から深さh/3だけ沈んだ状態で静止している。この状態からさらにh/3だけ物体を沈めて静かに手を離した。その後の物体の運動を考えてみよう。
〈論理〉
水面からh/3だけ沈んだ位置で静止
→ 同位置で物体に作用する合力、つまり重力と水から受ける浮力がつり合っていることが分かる(振動中心位置)。力のつり合い式は、
mg = ρ(h/3)Sg ・・・・・・③
x > 力のつり合い位置 / x < 力のつり合い位置で検討
理屈は先述のばね連結モデルと同じです。xの値が力のつり合い位置の値(x = h/3)よりも大きければ、浮力 > 重力となり物体はxの負の方向へ動き、逆に小さければ浮力 < 重力となり物体はxの正の方向へ動きます。つまり、物体は復元力により常にx = h/3 の位置へ戻ろとしていることが分かります。
→ 物体の運動が単振動だと分かる。
中心位置は既知、振幅は付与条件より、
| h/3 - 2h/3 | = h/3と分かりますので、あとは運動方程式から固有振動数(ω)を求めれば一般解を得ることができます。
〈運動方程式〉
物体の下面が任意の位置xにあるとき、物体に関する運動方程式は
m・d^2x/dt^2 = mg - ρSxg
⇄ d^2x/dt^2 +(ρSg/m)(x-m/ρS)
③式よりm/ρS = h/3、振動中心はやはりx = h/3と分かる。
運動方程式より固有振動数ωは
ω^2 = ρSg/m
(ω = sqrt(ρSg/m):sqrtは平方根を示す)
また、今回は振動中心でなく水面をx = 0とおいており、
物体の下面位置はx = h/3を中心として±h/3だけの範囲で単振動をするので、求める一般解は
x = h/3 + (h/3)cosωtとなる。
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